~日本の予算の約4分の1を占める「借金」の中身を見てみよう~
前回の記事では、日本の予算のうち約4分の1が借金で賄われていることをご紹介しました。
その中で出てきた言葉が 「特例公債(赤字国債)」 です。
「借金なのは分かるけど、普通の借金と何が違うの?」
今回はそんな疑問を、家計に例えながらわかりやすく解説してみたいと思います。
目次
- 国の「借金」には2つの種類がある
- 家計に例えると?「住宅ローン」と「カードローン」
- なぜ「赤字国債」が必要なの?
- まずは「仕組み」を知ることから
- まとめ
- 次回予告
1. 国の「借金」には2つの種類がある

令和7年度予算案では、歳入(国のお金の集め方)のうち約4分の1が「公債金」、つまり借金によって賄われています。
実は、この借金には大きく分けて2つの種類があります。
建設公債
道路や橋、学校など、将来に残る資産を整備するための借金です。
令和7年度予算案では、約5.9%(6兆7,910億円)を占めています。
特例公債(赤字国債)
公共事業以外の支出、たとえば社会保障費などを補うための借金です。
令和7年度予算案では、約19.0%(21兆8,561億円)を占めています。
借金全体の中でも、この赤字国債が大きな割合を占めていることが分かります。
2. 家計に例えると?「住宅ローン」と「カードローン」
国の予算を家計に例えると、この2つの違いがより分かりやすくなります。
建設公債は「住宅ローン」
住宅ローンで家を購入すると、借金は残りますが家という資産も残ります。
将来、家族がその家を使い続けることもできます。
そのため、建設公債は「将来に残る資産を作るための借金」と考えることができます。
赤字国債は「生活費のためのカードローン」
一方で赤字国債は、税収だけでは足りない生活費を補うために借りるお金です。
家計で例えると、
「今月の生活費が足りないからカードで支払っておこう」
という状態に近いイメージです。
手元に資産が残るわけではなく、現在の生活を維持するための借金であることが特徴です。
3. なぜ「赤字国債」が必要なの?
家計であれば節約という選択肢があります。
しかし国のお財布には、すぐに減らせない支出があります。
その代表が社会保障費です。
令和7年度予算案では、社会保障費が全体の約33.2%(38兆2,938億円)を占めています。
社会保障費にはこんなものがあります
- 年金
- 医療費
- 介護
- 子育て支援
これらは私たちの生活を支える大切な制度です。
税収だけでは足りないけれど、今すぐ必要なお金。
その不足分を補うために発行されているのが赤字国債です。
4. まずは「仕組み」を知ることから
「借金が増えるのは不安」
そう感じる人も多いと思います。
しかし大切なのは、良い・悪いを判断する前に、
「今の日本がどれくらい借金に頼っているのか」
を知ることです。
令和7年度予算案では、国債の返済や利払いに使われる「国債費」が約24.5%(28兆2,179億円)を占めています。
過去に借りたお金を返しながら、また新しい国債を発行する。
これが現在の日本の財政の姿です。
まとめ
赤字国債は、
- 私たちの今の暮らしを支えるための資金
- 将来世代への課題
という2つの側面を持っています。
大切なのは、「借金は良い・悪い」と決めつけることではなく、
「今の社会がどのような仕組みで成り立っているのか」
を知ることです。
仕組みを理解すると、ニュースで流れる増税や予算の議論も、少し身近なものに感じられるようになるかもしれません。
次回予告
国の借金って誰に返しているの?
- 国債は誰が買っているの?
- 日本の借金は本当に危険なの?
- 将来の私たちの生活にどんな影響があるの?
次回は、「国の借金の相手は誰なのか?」をテーマに、さらに分かりやすく解説していきます。

